葺き替え

既存の屋根材を剥がして新しい屋根材を張ります。屋根材は一次防水、その下の防水シート(下葺材)は二次防水の役割をしています。
さらにその下には野地板(合板)があり、状況によってこれらも交換や足したりします。

施工前

「心木無し瓦棒葺き屋根」でした。
何度か部分的な補修・塗装はされていますが雨漏りしているとのご相談。上空から見ても防水テープの応急処置が見えますが近くで見ると1F・2Fとも過去の部分補修があちらこちらに。

施工後

2Fの屋根全面と、1Fの屋根は2Fの外壁から手前部分の葺き替えでした。既存との色を合わせたので全く違和感の無い仕上がりとなりました。存在感のある雨どいが縁取りとなり家をひと回り大きく見せます。
バルコニーも使い勝手の良いサイズに新しくしました。雨漏りの不安から解放され安心で快適なお住まいへ、外観はレッドブラウンの屋根にブラウンの雨どいとバルコニーで明るくも落ち着きのある素敵な印象に。

屋根

【葺き替え】
㈱セキノ興産 立平ロック32型 レッドブラウン
縦ラインを強調したシンプルかつ美しい外観の縦葺長尺金属屋根。
キャップ一体型の嵌合タイプで施工性・水密性に優れています。
軽量で建物への負担を軽減、地震対策にもなります。

雨どい

【全交換】
パナソニック㈱ ファインスケア オークブラウン
一見、よくあるプラスチックに見えますが硬質塩化ビニル樹脂の中にスチール芯を入れて一体化してあるので、紫外線による退色や変色にも優れた耐久性・耐候性を持ち、積雪によるたわみなど日本のあらゆる気象に耐えうる長寿命で高品質な雨どいです。

バルコニー

㈱リクシル バルコニー ビューステージ H T 字型単独物干し オータムブラウン
スタンダードでシンプルな縦格子のデザインが住宅に調和。
T字型物干しで足元もすっきり、物干しスペースとしてのバルコニーを有効に活用し家事の負担を和らげてくれます。

施工手順


既存の屋根を剥がすためにまずサンダーで嵌合部を切り、一体になっている屋根を元の1枚ずつの大きさにします。


本体を剥がしていきます。
剥がしてみるとペラペラになった下葺き材がくっついて一緒に剥がれます。


剥がした本体は二つ折りにし2Fから1Fの屋根へ、さらにトラックへ降ろしていきます。


半分剥がし終わりました。
右側は雨漏りしていないとのことでしたが、野地板には雨水によるシミがいくつも見られます。


屋根の縁に付ける唐草と呼ばれる板金を外しているところです。
唐草の下の広小舞と呼ばれる木材も腐食しているので外してしまいます。


雨漏りしていた所です、やはり錆びとかなりの傷みが確認できます。


工事完了まで雨に降られては困るので、この日1日 で剥がし始めてから下葺き材(ルーフィング)を敷くまでは一気に終わせなければいけません。
職人の人数も多く連携を図り次の作業で追いかける形となります。


2Fの大屋根全面の野地板が張り終わるところです。
右上にはすでに次に使用する下葺き材が何本か上げられています。


今回使用したのは「田島ルーフィング」の「アンダーガムロンDX」強度に優れ厚みがあり、高い防水性能があります。


しっかり位置決めをしてから剥離紙を剥がし貼り付けていきます。


下葺き材の施工完了、美しいです。
通常、外から見えている屋根は一次防水、その下に隠れているこの下葺き材は二次防水、見えなくなりますが大事です。


いよいよ屋根材です、先ずは唐草と呼ばれる板金を取り付けます。
写真では手前の縁から始めています。


次は本体の1枚を切断し唐草の上に重ねて取り付けます。


切りっぱなしの板金を「鼻曲げ器(左)」と「つかみ(右)」という道具を使い先に付けた唐草に添って平たく折り曲げていきます。


同じく切りっぱなしだった角もこの様にきれいな直角になりました。


唐草から 1 枚目までは採寸をし、熟練の職人も慎重に施工します。ここがズレると全てズレてしまうからです。
ここからはあっという間でした。


これは長いシート状の板金をロール状に丸めたものです。1F屋根は部分的な葺き替えなので既存と新しい屋根の切り替え部分に使用します。


現場で加工されました、切り替え部分は中で十分に立ち上がりを作り上から被せました。

おまけ

今回は施工前から完了までをドローンで撮影しました。職人達は屋根の上での闘いですが、ドローン操縦者は日によっては「風」との闘い です。それほど吹いていないかと思っても上空は「強風」なんてこともあり、実はドローンが流されてしまうことも。

そしてこの日は、なんと「カラス」との闘いでした。ドローンを揚げると 2 羽のカラスが近くの電柱に止まり「カァーカァー」、「あれ、まさか・・・」と思ったら「まさか」でした、カラスがドローン目掛けて飛んできました。操縦者がとっさにかわしバードストライクは免れましたが、この日はドローンを飛ばすとまたカラスが・・・と操縦者VS カラスの日でした。

屋根は高所なのでご自身での確認が難しく、また建材は工事が完了すると見えなくなってしまう物もありますが、こうしてドローンで上空から撮影することによって、工事中の状況や完了後の仕上がりをお客さまに見ていただくことが出来ます。こうすることでお客さまに納得・安心・満足していただき笑顔になっていただきたい 、また今後屋根の工事を検討される方のお役に立ちたいという思いで私たちはドローンを導入し活用しております。